にっきちょ

石橋をたたいて壊し遠回り

仲間

Darkhorse


おいらのバイク仲間です。


知り合ったのは、もう20年近く前。30歳過ぎた頃。

大学卒業して名古屋の会社に就職したんだけど、色々あって身体壊して、結婚もだめになって、実家に帰ってバイトで生活してた。

朝方、病気の妹が泣いてて寝れなくて、外でぼんやり煙草吸ってたら、新聞配達の人に声かけられた。

「あのバイク、おたくの?」「そうですよ。」

「何キロ出る?」「250くらいですかね。」

「今度、走りに行こうよ。」

その頃おいらが乗ってたのはkawasakiのZX-10。88年式。生産されて10年近く経ってたけど、当時の世界最速バイク。今と違って、大型バイクなんてほとんど見ない時代。シートカバーかけてたのに見てわかるってのは、知ってる人だな、って思って、誘われるがまま、走りに行った。

その頃のおいらは友人らしい友人もいなく、実家でほそぼそと過ごしていて、半ば人生に絶望してたのもあった。

その人は会社員だったけど、バイクに乗るお金を捻出するために、新聞配達もしてる人だった。おいらより年上で、気さくな方。

バイクはZX12R。kawasakiが出した、300キロ出るモンスターマシン。



その走りは強烈だった。



公道なのにメーターは常に3桁。車列をかき分け、ガンガン前に出る。アクセルはワイドオープン。車にブレーキを踏ませない。峠に入れば、1車線しかない狭い山道で、でかい車体を右に左に振り回し、スライドしながらコーナーを駆け抜ける。

今でも鮮明に焼き付いてる。

バイクとはこういうものかと思い知らされた。

「こちら側」の扉が開いた瞬間だった。




当時のクラブ仲間は数名。みんな歳上。おいらが一番下っ端だった。職業も様々。会社員、公務員、自営業、タクシー運転手、床屋さん、お寺の住職。

しばらくしておいらは店長になり、急激に仕事が忙しくなって一緒に走れなくなったけど、色々と連絡してくれて、付き合いだけは続いてた。




今年、仕事変わって、また一緒に走りいけるようになった。みんな喜んでくれた。

全員そろうことはないけど、月1回、数名で走りに行ってる。



みんな歳とって、丸くなってはいるけれど、相変わらず、その走りは強烈です。

おいらはついていけないので、毎週こっそり、練習に行ってます(笑)。

絶望から救ってくれた、仲間、です。

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https://twitter.com/hideaki_1000